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攻殻SAC【ネタバレ考察】第1話「公安9課」新人トグサが謎の電脳犯罪をズバッと解明するお話

『攻殻機動隊』SACシリーズ第1話「公安9課」をネタバレ考察してみました。

9課に招集されて日も浅くメンバーからは「新人」扱いされているトグサが、元刑事の強みを活かして、難事件の真相を突き止めるお話です。

電脳化と義体化でガチガチに固めた9課の中にあって唯一義体化していない自分に、少しコンプレックスを感じ始めていたトグサ。

トグサファンは必見の作品ですよ♪

目次

あらすじ

本作「公安9課」の見どころ考察に入る前に、ざっとあらすじを押さえておきます。

詳しくお話しするのは公開ブログでは出来ませんので、お好みの動画配信サービスで予習しておいてくださいね♪

STEP
芸者ロボットによる人質事件

時は2030年4月13日。夜の高級料亭で、外務大臣と北米産業振興会メンバーらが芸者ロボットにより拘束され、料亭内に閉じ込められるという事件が発生します。

STEP
機密文書を巡る不穏な動き

襲撃を受けた外務大臣の身辺には、軍部が極秘裏に作成した通称「一ノ瀬レポート」(正式名称「非常時における外交および軍事的戦術シナリオを含む法」)に対する強い関心をうかがわせる不審な動きがありました。

STEP
新人トグサの勘と推理

自分の得意分野でチームに貢献するよう少佐より諭されたトグサは、元刑事として気持ちから襲撃現場を泥臭く再検分してある推理をたどり着きます。

STEP
大臣が真犯人?それとも?

トグサの見事な推理により、外務大臣の逮捕が寸刻を急ぐ事態になりますが、すでに大臣は「一ノ瀬瀬レポート」を入手して出国しようとしていました。

もう時間がない!どうする少佐!

以上が本作のポイントとなるストーリーです。

ネタバレ考察

専用機の到着が遅れた理由は地味メンオヤジ・イシカワの活躍?!

天候不順がないにも関わらず、米国亡命を目論んだ大臣の専用機が遅れた理由をご存知でしょうか?

答えは、9課による空港の管制システムへの侵入です。

管制システムの天候情報を操作することで、空港への着陸時刻を遅らせたワケです。

料亭突入時には、目に見える活躍ができなかったイシカワも、大きな仕事をしたことになります。

被害者の脳核が欠損していた真相を突き止めたトグサってカッケー!

トグサが記憶をフラッシュバックさせる[17:16]から[17:45]の30秒ほどの短いシーンに真相が隠されています。

トグサは現場に戻り、刑事としての記憶の検証を試みたことで、この真相に気がつきました。

少佐に「自分の特技で貢献しなさい」と発破をかけられたトグサもきっと溜飲を下げたことでしょう。

ぜひ本編を見ていただいて、あなたもトグサの推理と情熱を体感してください。

見どころ

本作「公安9課」の見どころを独断と趣味(?)でまとめました。

草薙少佐の卓越したハッカー技術

突入現場で破壊した芸者ロボットの電脳と有線接続して、実行犯とのIP接続を奪取する手際の良さが、本作の見どころの一つです。

大臣らを拘束した芸者ロボットは、外部からリモート接続されて実行犯によって操られていると見抜いた少佐は、芸者ロボットのシステムに侵入して追跡用のGPS信号を発信するプログラムをネットワーク経由で実行犯の電脳に送り込みました。

草薙素子は「特A級のハッカー」として警察内部では有名です(『ARISE』シリーズ)から、度肝を抜くようなアクションシーンだけでなく、こういう超絶的なITスキルを駆使している姿はめちゃくちゃカッコいいです。

芸者ロボットのキモさ最高

ジャポニズムなキャラとしてハリウッド版の最新作『Ghost in the shell 2030』でも登場している芸者ロボットを観れるのは、『攻殻機動隊』全シリーズ中、この第一話だけです。

芸者ロボットはクラシックな日本式接待(お膳のお運びとお酌と最小限の会話)に特化したAI搭載の人型ロボット。

料亭を占拠してゲストを羽交い締めに拘束するイカれた肢体と、さらに気持ちの悪いぶっ壊れ方は1度観ると頭から離れないキモさです。

見事に成熟した素子の義体

『ARISE』の頃のガキっぽい肢体(失礼!)とは比べ物にならないほど女っぷりを上げている草薙素子の肢体は、衝撃的とも言えます。

素子の義体は「肉体的成長を前提として特別設計された義体」(『ARISE』,ロボット技師の言葉)。

ここが漫画の原作とは違う点です。

そんなことはドーデモいいので(笑)、ぜひあなたも本作を視聴して素子のバディ♡を目に焼き付けてみてください。

名言チェック

第1話「公安9課」で登場する名言・迷言は、素子の最強名言が1つあります。

世の中に不満があるなら、自分を変えろ。それが嫌なら、耳と目を閉じ、口を噤んで孤独に暮らせ

『攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX』第1話「公安9課」,草薙素子

両親の名前も顔も知らず、生まれながらにして完全義体(shell)の中に閉じ込められたような状態で、この世に生を享けた素子。

新しい自分に生まれ変わることでしか、生き延びることができなかった素子にすれば、自分を変えることなく社会への不満をあげつらい、犯罪に奔る存在は、許せないのです。

壮絶とも言える彼女の生い立ちを底意に秘めたこの台詞は、草薙素子のキャラクタを印象づける重要なメッセージとしてつとに有名です。

第1話『公安9課』においては、冒頭のアクションシーン[3:09]にいきなり飛び出しました。

菅野サウンドトラック

本作「公安9課」において聴くことができる菅野よう子プロデュースのサウンドトラックをご紹介します。

オープニング主題歌

inner universe

一度聴くと忘れられない心に染み渡るような透明感溢れる名曲。

3つのリズムを美しいバラードとして一体化させた菅野よう子の力量に脱帽です。

絶妙な緊張感と甘美な切なさ。

「GHOST IN THE SHELL」の世界観の奥深さをみごとに象徴しています。

素子のズバッと名言シーン

スタミナ・ローズ

爆裂音と重厚なパーカッションが入り混じるハラハラ!ドキドキ!サウンドでスタート。

素子お得意の空中戦をリアルに演出しています。

美しい多重コーラスは、夜の超高層ビルを飛び歩く素子のシーンにドンズバでハマってるし、

切迫するムードが最高潮になったところで、素子の名言を聴くと本当に刺さります。

料亭に突入せよ!

run rabbit junk

直訳すれば(?)、”走れ、イカれた野郎ども!”

少佐の罵声にも似た叱咤の声が9課のゴツい男たちの脳内に炸裂します。

      トグサ、ボヤッとすんな!

        石川!お前を交換するぞ!

      サイト―、殺し癖を捨てろ!

    バトー、しっかり援護しろ!

一瞬のスキも許されない現場突入の瞬間。

この曲を聴くと、バトゥが脂汗を流している顔が目に浮かびますね(笑)

バトー全力疾走!

train search

バトーが実行犯のサイボーグを全速力で走って追いかけるシーンでの一曲。

捕まえられるか? 逃げられるか?

不協和音と突っかかるような独特のビートは、ハラハラ!ドキドキ!の疾走感です。

・・・とまぁ、死物狂いのタックルで何とか実行犯をとりおさえるとこまでは良かったのですが・・・。

大物政治家よ、御用だ!

surf

日本の古楽器「尺八」を彷彿とさせるフルートの不安な音色が印象的な一曲。

パーカッションが、犯人逮捕までの緊張の時間を煽り立てます。

起伏の激しいメロディーをフルートが奏でるエンディングがおしゃれですね♪

持つべきものは友だ

we are the great

アコギ一本と男性コーラスが、事件の終結感を静かに奏でます。

荒巻課長と、彼の旧友であり今回の事件の発端でもある陸軍幹部との会話シーンに流れます。

「we are the great」というタイトルは、難事件をみごとに解決した「公安9課」のプライドでしょうか。

エンディング主題歌

lithium flower

”リチウムの徒花”とでも訳せばよいのでしょうか。

草薙素子への驚きに満ちた賛歌です。

軽快な8ビートのロックサウンドが、心地よい満足感を誘います。

攻殻機動隊用語集

本作で登場する『攻殻機動隊』シリーズをディープに理解するために欠かせない専門用語をまとめました。

あなたはいくつ知っていますか?

映像カーテン

『攻殻機動隊』SACシリーズの舞台である2030年においては、ありふれた光学テクノロジーです。

特殊な液晶をガラスと一体化して、広範囲のガラス表面に映像を映し出すことができます。

スイッチひとつで、窓ガラス全面に映像を映し、周囲の視線を遮るカーテンになります。

脳核

脳核とは、電脳化されていない生体としての脳の領域を指しています。

一方、脳核の周辺に人工的で交換可能な電子脳を接続して、脳機能を大幅にバージョンアップさせるのが「電脳化」。

つまり、脳核は個体を識別するための、最終的な砦とも言える人間の最重要器官です。

探査ウィルス

攻撃ターゲットの物理的な位置の把握のために使われる、GPS信号を発信するプログラム。

相手システムの妨害(遮蔽)を突破して特殊なGPS信号を発信します。

現場突入に参加しないパズとボーマは、このGPS信号を追っかけて、ハッカーを拿捕する計画です。

光学迷彩

攻殻機動隊と言えば「光学迷彩」、「光学迷彩」と言えば、攻殻機動隊。

これまでの迷彩服とは全く概念が異なり、ホログラムの技術とAIを利用して、周囲の3D情報を擬似的に複製することで、被写体を見えなくする最新鋭テクノロジーです。

最大の弱点は、水蒸気や粉塵など、ミクロン単位の粒子によって迷彩効果がなくなること。

この弱点を利用して、『ARISE』シリーズの最終回でボーマが敵の光学迷彩を無効化しています。

第1話『公安9課』【ネタバレ考察】まとめ

以上、第1話「公安9課」は、9課唯一の非電脳化メンバーであり、招集されて日も浅い新人の「トグサ」が、元刑事の鋭い現場検証力と推察力を活かして、少佐でさへも見抜けなかった難解な電脳犯罪をズバッと解明するお話です。

9課のメンバーが各人の持ち味を活かしてバランス良く登場していると同時に、シーンの一つ一つが伏線になっていて推理小説のような深みがある作品です。

ちらっと登場するタチコマが、一言も喋らない稀有な作品でもありますが。

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